トーキョーブックガール

世界文学・翻訳文学(海外文学)や洋書レビューを中心に、好きなことをゆるゆると書いているブログです。

2021年出版

Girlsplaining: A (Sorta) Memoir / Katja Klengel(Nika Knight訳)

[Girlsplaining] どっぷりとはまってしまった自伝的グラフィックノベル。著者はドイツの方で、わたしが読んだのは英訳(原書は2018年、翻訳は2021年出版)。 Girlsplaining (English Edition) アーティスト:Klengel, Katja 作者:Klengel, Katja BOOM! - Arch…

2021年 ブッカー賞ショートリスト

9月14日(英国)、2021年のブッカー賞ショートリスト(6冊)が発表された。 ロングリスト(13冊)はこちらから。 www.tokyobookgirl.com A Passage North / Anuk Arudpragasam(スリランカ) The Promise / Damon Galgut(南アフリカ) No One is Talking Ab…

2021年のWomen's Prize for Fictionは『Piranesi』&ギラー賞ロングリスト発表

今年のWomen's Prize for Fiction(女性小説賞)の受賞作が発表に。スザンナ・クラークのPiranesiでした。 Piranesi: WINNER OF THE WOMEN'S PRIZE 2021 (English Edition) 作者:Clarke, Susanna Bloomsbury Publishing Amazon 18世紀のイタリアに生きた画家…

Second Place / レイチェル・カスク: ブッカー賞ロングリストノミネート作品

2021年ブッカー賞ロングリスト、3冊目。装丁が印象的。 Second Place: Longlisted for the Booker Prize 2021 作者:Cusk, Rachel Faber & Faber Amazon www.tokyobookgirl.com レイチェル・カスクはノンフィクション(育児や離婚といった自身の体験について…

夏に読んだ翻訳文学(WIT month)

いよいよ8月も最終日。皆様はどんな読書の夏を過ごしましたか? わたしは実に4年ぶりに、読書に没頭できる夏休みを堪能しました。いろんな方と本の話をする機会もあり、readathonにも挑戦したりして、それはそれは楽しい夏でした! さらに8月はwomen in tran…

2021年 ブッカー賞ロングリスト

*9月14日に発表されたショートリストはこちらから。 www.tokyobookgirl.com 7月27日(英国)、ブッカー賞が発表となった。ホームページ(下)ではChair of the 2021 Judgesを務めているマヤ・ジャサノフさんのコメント動画も閲覧できる。 The Booker Prize 2…

At Night All Blood is Black / ダヴィッド・ディオプ(アンナ・モスコヴァキス訳)

[Frère d'âme] 今年の国際ブッカー賞を受賞したDavid Diop(ダヴィッド・ディオプ*1)の作品。いや〜とんでもない化け物みたいな本でした。読者を掴んで離さない。 翻訳小説としてはかなり珍しいことに、先日発表されたばかりのオバマ元大統領のサマーリーデ…

The Dangers of Smoking in Bed / マリアーナ・エンリケスの原点(Megan McDowell訳)

[Los peligros de fumar en la cama] 国際ブッカー賞のショートリストにノミネートされていた、マリアーナ・エンリケスのThe Dangers of Smoking in Bedを読んだ。エンリケスの初短編集。読みながら何度も、「いいなあ……好きだなあ……」としみじみ思う。何度…

『恥さらし』パウリーナ・フローレス(松本健二・訳): こういうラテンアメリカ文学が読みたかったんだよ、わたし

[Qué Vergüenza] 2021年の読みたいリストに入れていた1冊。 恥さらし (エクス・リブリス) 作者:パウリーナ・フローレス 発売日: 2021/01/06 メディア: 単行本 恥さらし。なんて強い言葉。「恥」を「さらす」。 恥さらしと聞いて思い浮かぶのは……寒さの厳しい…

2021年 Women's Prize for Fiction ショートリスト

いよいよゴールデンウィークですね! お休みの方は何を読む予定ですか? わたしはメインのお仕事は休みだけど、サブのお仕事はあるのであまりいつもと変わらないような……だけど、この機会に、4月に入ってからグダグダになっていた今年の目標の1つを仕切り直…

2021年 国際ブッカー賞ショートリスト

今日は、全然関係ない話から始めましょう。このページを見てくださっているみなさまは、Chromeユーザーですか? Chromeってすごくおもしろい拡張機能があるんです。わたしがたまたま最近発見しただけで、数年前からあるので、ご存知の方も多いかも。その名も…

2021年 国際ブッカー賞ロングリスト

*この記事では「国際ブッカー賞」について書いています。2021年の「ブッカー賞」の記事はこちら(↓)です。 www.tokyobookgirl.com www.tokyobookgirl.com www.tokyobookgirl.com 2021年の国際ブッカー賞ロングリストが発表された。今年も多様な作品がノミネ…

『Klara and the Sun / クララとお日さま』/ カズオ・イシグロ(土屋政雄・訳)

コロナ禍で両親以外の人の口元(マスクをしていない顔)をほとんど見る機会がないということが幼い子どもの脳に与える影響について、さまざまな国で研究が行われている*1。保育園児の母としては、大きな不安と焦りを感じる毎日だ。マスクをつけていなければ…

2021年 Women's Prize for Fiction ロングリスト

今年もやってきました、Women's Prize for Fictionのロングリスト発表日が。例年通りのスケジュールで嬉しい。新型コロナウイルス感染症の影響がおさまったとは言いがたいが、今年は、その他の文学賞も比較的スケジュール通りに発表されそう。 womensprizefo…

Open Water / Caleb Azumah Nelson: 愛しさも哀しみも怒りも溶け込んだ水

最近、恋愛小説が読みたくてたまらない。けれんみのない恋愛小説を心が求めている。どうしてだろう……と考えをめぐらせ、はたと気づく。これって、バブルの狂騒の時代に吉本ばななの小説が大ヒットしたのと同じ原理なのでは? 物質主義的な時代に辟易した人々…

トーキョーブックガールの読みたいリスト 2021年の新刊

1月になると、いろいろな新刊情報を眺めてはうきうきしています。さあ、今年もせっせと買い、読み、積もう。 家から出ない生活になり色々と予算が浮くので、その分本はちょっとでも「読みたいかも」と思ったら迷わず買うことにしている。こんなこと言うのも…