トーキョーブックガール

世界文学・翻訳文学(海外文学)や洋書レビューを中心に、好きなことをゆるゆると書いているブログです。

2024-01-01から1年間の記事一覧

『anan』2/21号にロマンス小説についてのインタビューが掲載されました

お知らせです。 本日発売の『anan』2/21号(恋しい、気持ち。)にインタビューを掲載していただきました。 「せつなさのブックレビュー。」という恋愛小説の特集で、ロマンス小説についてお話ししています。 アメリカでの現在のロマンス小説ブームや傾向、そ…

ルームメイトは、テイラー・スウィフトと『愛の不時着』をこよなく愛する吸血鬼(My Roommate is a Vampire)

キャシー・グリーンバーグはシカゴ在住のアーティスト。というか、大学でモダンアートを学び、自身もモダンアート制作に取り組んでいるのだけれど、悲しいかな作品が高く評価されたことは一度もない。美術教師になりたいと願っているものの面接に落ちまくり…

火星小説が輝いた2023年(Sea Change、Girlfriend on Mars)

SF小説によく用いられるモチーフがいわゆるliterary fictionに繰り返し登場するようになると、テクノロジーが社会に浸透したことを感じる。 たとえば、AIが登場するイアン・マキューアンの『恋するアダム』が出版されたのは2019年、そしてカズオ・イシグロの…

2024年のリーディングチャレンジ(ロマンス小説編)

みなさんにとって、2023年はどんな年でしたか? わたしにとっては、愛犬の闘病や介護に始まり、看取りや大切な人の死を経験した、辛い1年でした。一言で言うとすると、 Espero que la salida sea alegre y espero no volver nunca más というフリーダ・カー…