トーキョーブックガール

世界文学・翻訳文学(海外文学)や洋書レビューを中心に、好きなことをゆるゆると書いているブログです。

2024年のリーディングチャレンジ(ロマンス小説編)

みなさんにとって、2023年はどんな年でしたか?

わたしにとっては、愛犬の闘病や介護に始まり、看取りや大切な人の死を経験した、辛い1年でした。一言で言うとすると、

Espero que la salida sea alegre y espero no volver nunca más

というフリーダ・カーロの言葉が思い浮かぶくらい。

戻りたくない、でも思い出になってしまうのも嫌で2023年を立ち去りたくない、という気持ち。

ただし辛いことがあった分、本に支えられた1年でもありました。

かけがえのない人生のパートナーで、苦しいときにずっとそばにいてくれる母のようでもあり、無邪気な娘のようでもあった愛犬。このブログは彼女と一緒に過ごす時間に、彼女のそばで綴っていたものなので、なんだか見るのが辛くなって遠ざかっていたのだけれど、今年はできる範囲で投稿しようと思います。

そういうわけで、2023年は作成しなかったリーディングチャレンジ。

今年は趣向を変えて「ロマンス小説」しばりにしてみました。

辛い1年を支えてくれたこのジャンルを引き続きたくさん読みたいという気持ちと、言葉を失うような1年の幕開けに悲しい気持ちを抱えているであろう人を包み込んでくれる作品がたくさんありますよ、という気持ちを込めて。

 

今年出版される作品を読む

読みたいものがたくさんあるー。

 

TikTokで話題の作品を読む

『コーヒーが冷めないうちに』の英訳Before the Coffee Gets Coldもセンセーションを巻き起こしていて、やっぱりおもしろいなあと思って。いろいろ見てみよう。

 

HFN(結婚に終わらない、Happy for Now)のお気に入り作品を見つける

好きなジャンルなので。

 

スポーツものを読む

最近やたらと出ているスポーツもの。何がおもしろいポイントなのか知りたい。

今はこれを読んでいる(700ページもある……)

Wattpadからデビューというのが気になる!

 

新たなお気に入り弁護士出身作家を見つける

とにかく元弁護士OR弁護士兼業、元弁護士事務所勤務の作家さんが多いように感じるロマンス小説界(翻訳されているところではジュリー・ジェームズ、グレース・バローズ、カーリー・フィリップスなどなど)。どれもが本当に好きな作家さんなので、どうせなら弁護士作家を見つけようと思っている。

 

80年代のベストセラーを読む

リンダ・ハワードの『マッケンジーの山』がおもしろかったので。

 

マレーシアの作品を読む

妹がKLに住んでいて、買って送ってもらったり訪れたときに購入したりしたロマンス小説が全部ものすごくおもしろかった。それもそのはず、マレーシアのロマンス小説市場はかなり大きいようす。国の歴史、多人種・宗教などのバックグラウンドもからめて書いてあるので勉強にもなる。

 

イギリスが舞台ではないヒストリカル・ロマンスを読む

オーストラリアものが好きなので、とりあえずこの辺から。

Historical Romance set in Australia & New Zealand (72 books)

 

ガールミーツガールものを読む

今まで読んだもの(↓)はどれもとてもおもしろかった!ので。おすすめあれば教えてください!

 

 

スペイン語のロマンス小説を読む

2019年(出産した)以降、映画やドラマを観る時間が激減しているのだが、ふと気づくとなんとスペインの大御所作家、エリザベト・ベナベント(Elísabet Benavent)原作のドラマが続々とNetflixで映像化されているではないですか!

www.netflix.com

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装丁がとてもおしゃれで、紙本購買欲を刺激される……。

スペイン語圏、というかスペイン人の作家さんによるロマンス小説(ただしロマンス小説は英語圏の概念なので、「novelas románticas」=ロマンス小説というわけでもない)はな・ぜ・かスペイン人女性がイギリスやアメリカに行って恋に落ちる物語とか、もはやスペイン人は登場しないアメリカ人とかイギリス人のヒロイン&ヒーローの物語が結構あって、「違う違う! スペインの事情が読みたいのじゃ!」と地団駄を踏んだりする。英語圏でヒットしたロマンス小説がすぐに翻訳・出版され、人気を博すからだと思うけれど。この作家さんもそういう作品を書いていたが、こちらは違うみたい&怒涛の勢いでシリーズが何作も発売されていて気になる。

 

インド! インド! 

去年は『RRR』にどハマりして、インド映画という新しい世界に足を踏み入れ、テルグ語の教科書まで買ってしまった(本当は山田桂子先生のテルグ語教室に参加したいのだが、大人気ですぐ埋まってしまう)。これほどの名作映画をいくつも生み出すテルグ語では、さぞ素晴らしいロマンス小説もたくさん書かれているに違いない……いつか読んでみたい。

一方でインド系アメリカ人作家さんの作品も今ではメインストリームと言って差し支えないくらい増えている。(出版社から白人でないヒロインの作品は売れないと断られ、自費出版に切り替え、その後ヒットを飛ばした)アリーシャ・ライの功績も大きいと思う。

 

犬が登場する作品

まだ犬が登場する作品を読む気になれなくて、積んでいるYAロマンス。

12か月が経つころには読めるようになっていることを願って。

Borrow My Heart

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あと、これが面白そうだなと思っている。

みなさまにとって、素敵な本との出会いがたくさんある1年になりますように!