トーキョーブックガールです。大変ご無沙汰しております。お仕事や環境が変わり、毎日が目まぐるしく過ぎる中でブログから遠ざかってしまいました。アクセスしてくださっているみなさま、いつもありがとうございます。
2018年初めてのエントリーですが、今後も気まぐれにアップデートしたいと思います。そう……あっという間に2018年になってしまいました。2017年のブッカー賞はソーンダーズでしたね! イシグロがノーベル賞を受賞したこともあり、書店の目立つ場所に海外文学が並ぶという近年珍しい光景も目にすることができました。
何を書こうかなと思ったのですが、今日は2017年のReading Challenge(リーディングチャレンジ)の振り返りと、2018年の内容を。
2017年に私が設定したReading Challengeは以下の通り。
1. F・スコット・フィッツジェラルドの書いた作品全てを読む。
2. スペイン語での読書量を増やす。
3. お気に入りの本を読み返す。
4. 好きな作家がおすすめする本を読む。
5. 通常読まないジャンルにおけるベストセラーを読む。
6. 旅行に関する本を読む。
7. 読んだ本に出てきた本を読む。(A book mentioned in another bookということ)
8. 女性の起業家やビジネスにおいて成功している女性によって書かれた本を読む。
9. 東京に関する本を読む。
10. 『失われた時を求めて』を読了する。
11. オーディオブックに挑戦する。
12. まだ行ったことのない国出身の作家による本を読む。
達成度は以下の通り。
1. F・スコット・フィッツジェラルドの書いた作品全てを読む。×
→2017年前半はいくつか読んだものの、全てには至らず。
This Side of Paradise (『楽園のこちら側』)は読み終えられて良かった。

This Side of Paradise (Illustrated Edition) (English Edition)
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The Love Boat and Other Stories は初期の恋愛に関する短編を集めたもの。ゼルダと結婚したいフィッツジェラルドが小金を稼ぐために書きまくった作品だが、それでも随所にはっとするほど美しい描写が存在する。ゼルダとの出会いを邂逅するような、南部娘に関するお話も多い。"Presumption"は特に、切れ味の鋭いツイストが楽しめる。

The Love Boat and Other Stories (Alma Classics)
- 作者: Scott F. Fitzgerald
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こちらは新訳が出たそうなので日本語で読んでみた。パット・ホビーシリーズは…他の作品に比べると小物感が否めない。
こちらも再読してみた。何度読んでもいいなあ。

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2. スペイン語での読書量を増やす。○
→Nada や Rosaura a las diez、その他アレナスやリャマサーレス、キロガの短編など、割と読んだ。
3. お気に入りの本を読み返す。○
→大好きなチェーホフの『かもめ』を久しぶりに読み返した。初めて読んで感銘を受けたのが10代の頃だったので、感じるものの違いに驚いたり、時の流れを実感したり。
4. 好きな作家がおすすめする本を読む。○
→シェイクスピアの『テンペスト』(アトウッドによるおすすめ)など。
5. 通常読まないジャンルにおけるベストセラーを読む。○
→Our Shared Shelfに参加して、フェミニズムに関するエッセイがいくつか読めたことが収穫。
6. 旅行する場所を舞台にした小説を読む。○
→これは毎年必ず、Challengeに含めているお題。2017年は東南アジアや台湾を訪れたので、その辺りを舞台にした本をいくつか。モームの短編集はジャングルの夜の描写が、実際に目にした熱帯の夜と同じくらい美しかった。
7. 読んだ本に出てきた本を読む。(A book mentioned in another bookということ) ○
→村上春樹の『羊をめぐる冒険』に出てくるコンラッドの『闇の奥』など。(正確には、コンラッドを読んでいた、というだけでタイトルは登場しないが……)
8. 女性の起業家やビジネスにおいて成功している女性によって書かれた本を読む。×
→2015年に読んだ #Girlboss が大変面白かったので同じようなものを読みたかったのだが、残念ながら時間が取れず。

#GIRLBOSS(ガールボス) 万引きやゴミあさりをしていたギャルがたった8年で100億円企業を作り上げた話
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9. 東京に関する本を読む。○
→ここだけ海外文学から離れてしまうが、獅子文六ファンなので獅子文六作品をいくつか読了。最近たくさん復刊されているのでうれしい限り。特に2017年復刊された『青春怪談』は、50年代の小説なのにオシャレで、肩の力が抜けていて、まるで『マンマ・ミーア!』や『ロシュフォールの恋人たち』のよう! 日比谷公園でデートしたくなること間違い無し。
10. 『失われた時を求めて』を読了する。×
→結局、『ゲルマントの方』を読み終えたのみ。でもこの『プルーストと過ごす夏』(フランスでのラジオ放送をまとめたものだそう)に出会ったおかげで、夏中プルーストを堪能することができて本当に楽しかった。
11. オーディオブックに挑戦する。×
→本を読んでこれ以上目を悪くしたくないという切なる願いから立てた目標だったものの、これも時間が取れず……無念。
12. まだ行ったことのない国出身の作家による本を読む。○
→ナイジェリア出身のチママンダやチェコ出身のフラバルなど、新しい出会いがあった。

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以上! 12個中8個達成でした。
2018年のReading Challengeは、というとこんな感じ。
1. 舞台や映画の原作を読む。
2. 同じ本を繰り返し読む。
3. 「ガーディアンの1000冊」のそれぞれのジャンルで、①イギリス人以外もしくは②白人男性以外によって書かれた小説を読む。
4. 2018年に出版された本を読む。
5. 家族や友人からお薦めされた本を読む。
6. 今年の旅行先を舞台にした本を読む。
7. ブッカー賞にノミネートされた本を読む。
8. 新しいお気に入り作家を見つける。
9. 日付や月がタイトル、もしくは中身に登場する本を読む。*1
10. 『失われた時を求めて』を読み進める。
11. 行ったことのない国出身の作家の本を読む。
12. Our Shared Shelfのお題本(フェミニズム関連)を読む。
2018年は去年ほど読めないので、スローな読書生活を楽しむつもりです。Pinterestで発見したReading Challengeのアイディアをいくつか貼っておきますね。みなさまのReading Challengeも是非拝見したいです。
それではみなさま、今年もhappy reading!
*1:7月最後の日曜日に関するタブッキの『レクイエム』など。