Women's Prize for Fictionは何度も名称が変わっていてちょっとややこしいので(オレンジ賞→女性小説賞→ベイリーズ賞→女性小説賞)、本ブログでは英語表記にしています。
ブッカー賞と同じく毎年ジャッジが変わり、しかも様々なバックグラウンドを持つ方がジャッジとなっていることもあり、その公平性や読者としての観点から個人的に注目している賞の一つ。ジャッジも作家も全員女性。作家の国籍は不問で、英語で執筆された小説であることがノミネートの条件である。
- 2021年: Piranesi / スザンナ・クラーク
- 2020年: Hamnet / マギー・オファーレル
- 2019年: 『結婚という物語』タヤリ・ジョーンズ(加藤洋子・訳)
- 2018年: Home Fire / Kamila Shamsie
- 2017年: 『パワー』ナオミ・オルダーマン(安原和見・訳)
- 2016年: The Glorious Heresies / Lisa McInerney
- 2015年: 『両方になる』アリ・スミス(木原善彦・訳)
- 2014年: A Girl is a Half-formed Thing / Eimear McBride
- 2013年: May We Be Forgiven / A. M. Homes
- 2012年: 『アキレウスの歌』マデリン・ミラー(川副智子・訳)
- 2011年: 『タイガーズ・ワイフ』テア・オブレヒト(藤井光・訳)
- 2010年: The Lacuna / バーバラ・キングソルヴァー
- 2009年: Home / マリリン・ロビンソン
- 2008年: The Road Home / ローズ・トレメイン
- 2007年: 『半分のぼった黄色い太陽』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ(くぼたのぞみ・訳)
- 2006年: 『美について』ゼイディー・スミス(堀江里美・訳)
- 2005年: 『少年は残酷な弓を射る』ライオネル・シュライヴァー(光野多惠子・真喜志順子・堤理華 訳)
- 2004年: Small Island / アンドレア・レヴィ
- 2003年: Property / ヴァレリー・マーティン
- 2002年: 『ベル・カント』アン・パチェット(山本やよい・訳)
- 2001年: The Idea of Perfection / ケイト・グレンヴィル
- 2000年: When I Lived in Modern Times / リンダ・グラント
- 1999年: 『指先に触れた罪』スザンヌ・バーン(友田葉子・訳)
- 1998年: Larry's Party / キャロル・シールズ
- 1997年: 『儚い光』アン・マイクルズ(黒原敏行・訳)
- 1996年: Spell of Winter / ヘレン・ダンモア
2021年: Piranesi / スザンナ・クラーク
2021年のショートリストはこちら。
2020年: Hamnet / マギー・オファーレル
Hamnet: WINNER OF THE WOMEN'S PRIZE FOR FICTION 2020
- 作者:O'Farrell, Maggie
- 発売日: 2021/04/01
- メディア: ペーパーバック
2019年: 『結婚という物語』タヤリ・ジョーンズ(加藤洋子・訳)
原題はAn American Marriage。
2018年: Home Fire / Kamila Shamsie
2017年: 『パワー』ナオミ・オルダーマン(安原和見・訳)
世界中の女性に、スケイン(鎖骨あたり)という体の部位から電流を放つという能力が備わっていることが明らかとなり、男女の力関係が逆転した世界に生きる各国の女性や男性を描く。
性的虐待を受けていたアリーは修道院に身を寄せて以来「マザー・イヴ」として崇められるようになり、母を殺された若きロクシーは復讐を計画し、米国の市長マーゴットはさらなる権力を得ようとする。
こうして反転させた世界を見ると、改めて女性がどれほど抑圧されてきたかがよくわかる。女性作家と男性作家の手紙のやりとりがなんとも皮肉。
2016年: The Glorious Heresies / Lisa McInerney
The Glorious Heresies: Winner of the Baileys' Women's Prize for Fiction 2016 (English Edition)
- 作者:McInerney, Lisa
- 発売日: 2015/04/09
- メディア: Kindle版
2015年: 『両方になる』アリ・スミス(木原善彦・訳)
2014年: A Girl is a Half-formed Thing / Eimear McBride
2013年: May We Be Forgiven / A. M. Homes
2012年: 『アキレウスの歌』マデリン・ミラー(川副智子・訳)
2011年: 『タイガーズ・ワイフ』テア・オブレヒト(藤井光・訳)
原題はThe Tiger's Wife。
2010年: The Lacuna / バーバラ・キングソルヴァー
2009年: Home / マリリン・ロビンソン
2008年: The Road Home / ローズ・トレメイン
2007年: 『半分のぼった黄色い太陽』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ(くぼたのぞみ・訳)
原題はHalf of a Yellow Sun。
2006年: 『美について』ゼイディー・スミス(堀江里美・訳)
原題はOn Beauty。
2005年: 『少年は残酷な弓を射る』ライオネル・シュライヴァー(光野多惠子・真喜志順子・堤理華 訳)
原題はWe Need to Talk About Kevin。
2004年: Small Island / アンドレア・レヴィ
2003年: Property / ヴァレリー・マーティン
Property: Winner of the Women's Prize for Fiction (English Edition)
- 作者:Martin, Valerie
- 発売日: 2020/04/01
- メディア: Kindle版
2002年: 『ベル・カント』アン・パチェット(山本やよい・訳)
原題はBel Canto。
2001年: The Idea of Perfection / ケイト・グレンヴィル
The Idea of Perfection: Picador Classic (English Edition)
- 作者:Grenville, Kate
- 発売日: 2017/10/19
- メディア: Kindle版
2000年: When I Lived in Modern Times / リンダ・グラント
1999年: 『指先に触れた罪』スザンヌ・バーン(友田葉子・訳)
原題はA Crime in the Neighborhood。
1998年: Larry's Party / キャロル・シールズ
Larry’s Party: Winner of the Women’s Prize for Fiction (English Edition)
- 作者:Shields, Carol
- 発売日: 2011/11/24
- メディア: Kindle版
1997年: 『儚い光』アン・マイクルズ(黒原敏行・訳)
原題はFugitive Pieces。
1996年: Spell of Winter / ヘレン・ダンモア
A Spell of Winter: WINNER OF THE WOMEN'S PRIZE FOR FICTION (English Edition)
- 作者:Dunmore, Helen
- 発売日: 2007/10/25
- メディア: Kindle版
まだ名称がオレンジ賞だったWomen's Prize for Fictionの第1回受賞作は、ヘレン・ダンモアのSpell of Winter。第一次世界大戦下の英国を舞台としたゴシックノベル。