えっもうそんな時期!? と、驚いてしまう。
今年もあっという間にブッカー賞のショートリストの発表日がやってきた。
ロングリストはこちらから。
ロングリストにノミネートされた13作品のうち、ショートリストに残ったのはこちら。
- The Testaments, マーガレット・アトウッド(カナダ)
- Ducks, Newburyport, ルーシー・エルマン(アメリカ/UK)
- Girl, Woman, Other, Bernardine Evaristo(UK)
- An Orchestra of Minorities, Chigozie Obioma(ナイジェリア)
- Quichotte, サルマン・ラシュディ(UK/インド)
- 10 Minutes, 38 Seconds in this Strange World, Elif Shafak(UK/トルコ)
- 感想
The Testaments, マーガレット・アトウッド(カナダ)
The Testaments (The Handmaid’s Tale)
- 作者: Margaret Atwood
- 出版社/メーカー: Chatto & Windus
- 発売日: 2019/09/10
- メディア: ハードカバー
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多分、ロングリストを見た人全員がショートリスト入りを信じて疑わなかった、アトウッドによる『侍女の物語』の続編。
出版は9月10日なので、いよいよ来週。
ブッカー賞の審査員のみなさんは読めるのに一般読者が読めないのは少し悲しい……。
どういう内容なのか、ほとんど明かされていないのも悲しい。
Ducks, Newburyport, ルーシー・エルマン(アメリカ/UK)
Ducks, Newburyport (English Edition)
- 作者: Lucy Ellmann
- 出版社/メーカー: Galley Beggar Press
- 発売日: 2019/07/04
- メディア: Kindle版
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オハイオに住む主婦は、アメリカ合衆国で生きているがために耳や目に入ってくる無意味な情報の洪水と、彼女の周りの現実のギャップを埋めようとしている。子供のことや亡くなった両親、アフリカの象……アメリカという国の過去や現在、未来を描いた小説。
出版社の紹介文には"It's also very, very funny"とあって、「どんな感じ?」と気になる。
Girl, Woman, Other, Bernardine Evaristo(UK)
Girl, Woman, Other (English Edition)
- 作者: Bernardine Evaristo
- 出版社/メーカー: Penguin
- 発売日: 2019/05/02
- メディア: Kindle版
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12人の人生を描いた物語。そのほとんどは女性・黒人・イギリス人で、家族や友人、恋人について語っている。イギリスの各地を舞台とし、時間を超えて物語は進んでいく。
ということで、少しゼイディー・スミスのような感じ?
An Orchestra of Minorities, Chigozie Obioma(ナイジェリア)
An Orchestra of Minorities -- Free Preview (English Edition)
- 作者: Chigozie Obioma
- 出版社/メーカー: Little, Brown and Company
- 発売日: 2018/10/23
- メディア: Kindle版
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愛する女性のために全てを犠牲にしたナイジェリアの養鶏家の話。
内容からしてブッカー賞らしくないと思っていたので(まだ読んでいないのでもちろん詳細はわからないけれど)、ロングリスト入りが一番以外に感じた小説。
これは今積んでいます。
Kindleで長めのプレビューを試し読みできるので、気になった方はぜひ。
Quichotte, サルマン・ラシュディ(UK/インド)
こちらも、ショートリスト入りが絶対視されていたであろう巨匠、サルマン・ラシュディの新作。
タイトルの通りドン・キホーテがモチーフとなっており、年老いた旅のセールスマンがTVスターに恋をしてしまい、彼女を求めてアメリカ中を巡る話とのこと。
ブッカー賞のサイト上ではUK/インドと紹介されているラシュディのバックグラウンドだが、現在はアメリカ(ニューヨーク)在住ということもあり、アメリカ色が強い作品になっているのかもしれない。
10 Minutes, 38 Seconds in this Strange World, Elif Shafak(UK/トルコ)
10 Minutes 38 Seconds in this Strange World
- 作者: Elif Shafak
- 出版社/メーカー: Penguin
- 発売日: 2020/01/02
- メディア: ペーパーバック
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この小説の主人公は、なんと死んでいる。
レイラの死後、意識だけが漂い、彼女の人生において印象的だったあれやこれやを思い出す。
待望の息子が生まれ喜ぶ人々が屠ったヤギの肉の味や、男たちがモスクへ出かけている間足の毛を剃る女たちが使うワックスの匂い、気になっている男の人と飲んだカルダモンコーヒー。
どの思い出にも大切な人たちが登場し、現実世界では彼らはレイラを取り戻そうと必死になっているのだが……。
感想
候補作どころか、まったく本を読めていない状況なので、なんとも言えません。
が、今年はかなり予定調和(入るだろうと多分誰もが思っていたアトウッドとラシュディの作品が入っている)なのと、ショートリスト発表となってもまだ未発売の作品がある(これまたアトウッド。ラシュディもショートリスト発表数日前にようやく発売になったばかり)ので、いわゆる大穴予想なんかが最初から成り立たなかった年なのではないだろうか。
私はといえば、相変わらず全然読書の時間がありません。
仕事のto be readをこなすのが精一杯。
社会人になってからというもの、夏は一番忙しい(FY的に)ので読書量も減るのだけれど、今年はオンでもオフでもてんやわんやで、個人的な夏の課題図書『失われた時を求めて』すら読めず終わってしまった。
11月頃になったら夏休み(もはや夏休みではない)がやってくる予定なので、それまでは読書ができないなりに今を楽しもうと思います。
Testamentsは早速Audibleで予約注文しました。
ではみなさま、happy reading!