こんにちは、トーキョーブックガールです。
以前レビューを書いたCrazy Rich Asians(クレイジー・リッチ・アジアンズ)の主な舞台はシンガポール。
作者のKevin Kwanもシンガポール出身ということで、シンガポールの観光名所がたくさん描かれています。
シンガポールではCrazy Rich Asiansに出てくる名所ツアーというのもちらほら出てきているようで、本作品の人気の高さがうかがえるところ。
ということで、作中に出てくる場所をいくつか振り返りたいと思います。
- ラオパサ(Lau Pa Sat)
- グッドウッドホテル(Goodwood Hotel)
- ホランド・ビレッジ(Holland Village)
- チャターボックス(CHATTERBOX)
- マリーナ・ベイ・サンズのスカイバー(CÉ LA VI)
ラオパサ(Lau Pa Sat)
シンガポールに到着したNickとRachelを出迎えてくれたColin & Aramintaカップル。お腹が空いたNickとRachelのために、Colinが運転して向かうのは、ラオパサ。
150年前の市場を改造して出来上がった、巨大ホーカーズ!
ヴィクトリア風のアーケードが素敵ですよね。
There was the famous char kuay teow, a fried omelet with oysters called orh luak, Malay rojak salad bursting with chunks of pineapple and cucumber, Hokkien-style noodles in a thick garlicky gravy, a fish cake smoked in coconut leaves called otah otah, and a hundred sticks of chicken and beef satay.
Nickたちは「チャークイティオ、牡蠣のオムレツ、パイナップルときゅうりがゴロゴロ入ったマレー風ロジャックサラダ、ホッケンミー、オタオタ(魚のすり身を香辛料などで味付けし、ココナッツの葉に包んで炭火で焼いたもの)、鶏と牛のサテ」を味わいます。
ああ、美味しそう……いろいろなお店のものを自由に購入して食べられるのがホーカーズの醍醐味ですよね。
私はここでラクサを食べた記憶があります。すごく美味しかった!
グッドウッドホテル(Goodwood Hotel)
NickとRachelが宿泊するのはKingsford Hotelという架空のホテルですが、Goodwood Hotelをイメージして書いたとKwanは言っています。*1
The garden was set within a quadrangle of poolside rooms, and just beyond the serenity of the low-rise Victorian structure rose a cluster of high-rise buildings, reminding her that they were in the heart of Singapore's fashionable Orchard Road district.
この描写ですぐ分かりますよね。
ラッフルズやマリーナ・ベイ・サンズでないのはなぜ? と思う方も多いかもしれませんが、双方観光客が多すぎるというのが理由のよう。(さらに作中ではColinの一族がこのホテルを経営していることになっている)
グッドウッドホテルは由緒正しく、特に中国系には多大な人気を誇るホテル。中国系シンガポール人の結婚式もよく見かけます。
また、アフタヌーンティーやディムサムがとても美味しいことでも有名!
Rachelも旧友Peik Linとアフタヌーンティーを楽しみ、ニョニャ・クエを食しています。時期によると月餅も販売していて、それもすごく絶品だった記憶が。
ホランド・ビレッジ(Holland Village)
ホランド・ビレッジは欧米人の多いおしゃれなエリアとして有名。
Nickはここで食べたロジャック(野菜やフルーツが入ったマレー風、もしくは揚げ物の入ったインド風サラダ)がとても美味しかったと、母Eleanorに言うのです。
ちなみにEleanorは
Nonsense! Everyone knows that the only place to go for rojak is that stall on the top floor of Lucky Plaza.
と応えています。
Eleanorは生粋の中国系シンガポール人ですから、欧米人が闊歩するホランド・ビレッジにはあまり行かないのでしょうね。
ちなみに、Eleanorオススメは、こちら。実際にロジャックの屋台があるかどうかは分かりません。ご存知の方いらっしゃったら、教えて下さい(お味も!)。
チャターボックス(CHATTERBOX)
このお店は実際に登場人物たちが行くわけではないのですが、シンガポールのチキンライス(海南鶏飯) といえばここ! と会話に出てくるお店。
マンダリンホテルの5Fにあるレストランです。
上質なサービスを楽しみながら、チキンライスを食すことができる場所。
個人的には屋台で食べるチキンライスも負けず劣らず美味しいとは思うのですけれどね……この辺りは観光名所も盛り込もう! というKwanの配慮でしょうか。笑
マリーナ・ベイ・サンズのスカイバー(CÉ LA VI)
すべてのトラブルが解決して、「シンガポール・スリングを飲みに行こうよ!」とNickがRachelとPeik Linを誘います。
なんとシンガポール人のPeik Linはシンガポール・スリングを飲んだことがないのです。地元あるあるですよね。
シンガポール・スリングはラッフルズ・ホテルのバー発祥のカクテルとして有名ですが、Nickがその夜選んだのは皆様ご存知マリーナ・ベイ・サンズのスカイバー(セ・ラ・ヴィ)。
ちょっとcliché(陳腐)な夜もたまにはいいでしょ、というわけです。
「本当のお金持ちは、観光客が行くようなところには行かないの! もっと秘密の素敵な場所があるんだから!」みたいな台詞が出てくる割に、有名どころばかり書かれているなという印象もあります。
シンガポールは小さい国ですが、確かにマレー系の人がよく行くお店、中国系の人がよく行くお店、欧米系の人がよく行くお店というのは全く違うんですよね。それがまた面白いです。
う〜ん、書いていたらお腹が空いてきてしまいました!笑
2作目"China Rich Girlfriend"は中国・杭州が舞台で、個人的には行ったことがないので想像が膨らむばかりだったのですが、3作目のRich People Problemsではまたシンガポールの名所がいくつか出てきて楽しかったです。
*1:こちらの記事を参照。