[Dead Girls] 「わたし、絶対にぜーったいにアルゼンチンの男の人とは結婚しないんだ。ていうか、イスパノアメリカの男の人とは結婚しない*1」 16歳のころ、アルゼンチン出身の友人がそう言った。「どうして?」と問うわたしたちに、彼女はいまだに根強いマ…
数年前に公開して以来、ぼちぼちと更新を続けていた「季節の海外文学」リスト。どれも最初に公開したときは大体15〜20冊程度だったので、「いつかそれぞれ25冊まで増やして、全部で100冊になるといいな〜」と考えていたのだが、けっこうあっという間に100冊…
(ふつうのひと) 2018年のブッカー賞にもノミネートされた、サリー・ルーニーの長編2作目。2020年には映像化もされた(下にApple TVのリンクを貼りました。ドラマもよかったですね〜!)。描かれるのは2011年から2015年にかけて起こったできごと。高校から…
*この記事では「国際ブッカー賞」について書いています。2021年の「ブッカー賞」の記事はこちら(↓)です。 www.tokyobookgirl.com www.tokyobookgirl.com www.tokyobookgirl.com 2021年の国際ブッカー賞ロングリストが発表された。今年も多様な作品がノミネ…
去年に引き続き、インスタでは世界文学読みさんたちが「#koreanmarch」を開催していたので、これ幸いと韓国文学三昧な日々を過ごした。色々な方が読んだ本や積読している本を眺めているだけで、幸せな気分に……。 わたしはといえば、新しいものは購入せずに積…
コロナ禍で両親以外の人の口元(マスクをしていない顔)をほとんど見る機会がないということが幼い子どもの脳に与える影響について、さまざまな国で研究が行われている*1。保育園児の母としては、大きな不安と焦りを感じる毎日だ。マスクをつけていなければ…
今年もやってきました、Women's Prize for Fictionのロングリスト発表日が。例年通りのスケジュールで嬉しい。新型コロナウイルス感染症の影響がおさまったとは言いがたいが、今年は、その他の文学賞も比較的スケジュール通りに発表されそう。 womensprizefo…
最近、恋愛小説が読みたくてたまらない。けれんみのない恋愛小説を心が求めている。どうしてだろう……と考えをめぐらせ、はたと気づく。これって、バブルの狂騒の時代に吉本ばななの小説が大ヒットしたのと同じ原理なのでは? 物質主義的な時代に辟易した人々…
*創元推理文庫で、5月に原作が復刊されるとのこと。Amazonの価格も高騰していたのでよかったです。 ほんものの魔法使 (創元推理文庫) 作者:ポール・ギャリコ 発売日: 2021/05/10 メディア: 文庫 【お知らせ】創元推理文庫5月刊のポール・ギャリコ/矢川澄子…
The Happy Readerなんて、素晴らしすぎるタイトル。この記事を読んでくださっているあなたもわたしも、きっとa happy readerですよね。 これ、ペンギン・クラシックス(Penguin Classics)とFantastic Manが共同で出版している「Bookish Magazine」である。…
1月になると、いろいろな新刊情報を眺めてはうきうきしています。さあ、今年もせっせと買い、読み、積もう。 家から出ない生活になり色々と予算が浮くので、その分本はちょっとでも「読みたいかも」と思ったら迷わず買うことにしている。こんなこと言うのも…
こちら、珍しくAmazonがすすめてくれて購入した本。「なんか違うんだよね〜」が多かったAmazonのおすすめタイトル、最近妙に精度が上がってきた。長い付き合いを経て、やっとわたしのことを理解してくれるようになった!?(キラキラ)と感激したのも束の間…
トーマス・C・フォスターによる『大学教授のように小説を読む方法』(矢倉尚子訳)には、「疑わしきはシェイクスピアと思え……」という章がある。 芝居が好き、登場人物が好き、美しい言葉が好き、追い詰められてもウィットを忘れない台詞が好き。……おそらく…
みなさまが「つい買ってしまう」(小説の)テーマやモチーフってなんですか? 『文藝 2020年春夏号』の「源氏! 源氏! 源氏!」特集で、江國香織さんが「姉妹ものが好きで、姉妹と見るとつい買ってしまう」というような発言をされていた。読みながら、「わ…