トーキョーブックガール

海外文学や洋書レビューを中心に、好きなことをゆるゆると書いているブログです。

3月時点でのBest Books 2018(Esquire: "The Best Books of 2018 (So Far)")

昨年、6月の時点で2017年のBest Booksリストを発表していたせっかちさんのEsquire

(去年の記事はこちらから)

www.tokyobookgirl.com

今年もやるのかな〜と思っていたら、もう既に2018年の"The Best Books of 2018 So Far"が発表されていた(3月2日時点)! 

本当にあわてんぼうさんですね。 

www.esquire.com

毎年良本の豊作を楽しんでいるEsquireさん、素敵。

ということでこちらも簡単に日本語でご紹介。

 

 

A Long Way from Home, ピーター・ケアリー  

A Long Way From Home

A Long Way From Home

 

ブッカー賞を2度受賞したオーストラリア人作家ピーター・ケアリーによる新作。 

ティッチ&アイリーン・ボブス夫妻はオーストラリア中を周るカーレースに参加する。その道中、夫妻はオーストラリアのアボリジニがいかにひどい扱いを受けているか目撃し…。

 

An American Marriage, Tayari Jones 

An American Marriage

An American Marriage

 

オプラのブッククラブの課題図書(2018年)にもなっているこの作品。 

新婚夫婦のセレスティアル&ロイはNew South(新たな南部)を代表するようなアメリカ人カップル。それぞれの仕事も順調で、アトランタで幸せな日々を過ごしていたが、ある日ロイが犯してもいない罪で12年の懲役刑を言い渡される。

セレスティアルはロイが刑務所から出てくるのを待とうとするが…。

アメリカの法制度における黒人差別も描いた作品のよう。

 

Feel Free, ゼイディー・スミス 

Feel Free: Essays

Feel Free: Essays

 

ゼイディー・スミスの新作が発売に!こちらは著者2冊目となるエッセイ集。

インタビュー等でもプライベートの事柄はほとんど語ることがなく、ソーシャルメディアにも姿を現さないとして知られるスミスのJay-ZやFacebook、カール・オーヴェ・クナウスゴールなんかについての意見が綴られているということで、見逃せない。

 

Enlightenment Now: The Case for Reason, Science, Humanism, and Progress, スティーブン・ピンカー

Enlightenment Now: The Case for Reason, Science, Humanism, and Progress

Enlightenment Now: The Case for Reason, Science, Humanism, and Progress

 

グローバリゼーションは正しいことなのか?それとも地域密着型で生きることが幸せか?

心理学者ピンカーは「人生、健康、富、安全、平和、知識、幸福における重要性は西洋だけではなくて世界中で増している」という。

人類の将来を楽観的に描いた作品。

 

Back Talk: Stories, Danielle Lazarin 

Back Talk: Stories

Back Talk: Stories

 

Danielle Lazarinという作家の処女作となる短編集。ニューヨークとパリを舞台に、現代の若者が抱える矛盾や孤独を描いている。

ちなみに、短編のいくつかはインターネット上で読むことができるので、気に入ったら購入がおすすめ。 

Copper Nickel | Back Talk

Why Would A Mother Imagine Abandoning Her Life?

 

The Wisdom of Wolves: Lessons from the Sawtooth Pack, Jim & Jamie Dutcher 

The Wisdom of Wolves: Lessons From the Sawtooth Pack

The Wisdom of Wolves: Lessons From the Sawtooth Pack

 

1990年代、アイダホにて狼の群れと暮らした夫婦が書いた狼についてのノンフィクション。「狼は共感性があり、友情、謝罪、愛情といった概念を持つ生き物」とのこと。

オオカミの再導入についての議論を再燃させた一冊。

 

Raw: My Journey into the Wu-Tang, Lamont "U-God" Hawkins  

RAW: My Journey into the Wu-Tang (English Edition)

RAW: My Journey into the Wu-Tang (English Edition)

 

「どんなことが起こっても、バックに音楽が流れている気がしていた」と話すのはウータン・クランのメンバー、U-God(U-ゴッド)。

ヒップホッポの概念を変えたとされるウータン・クランがデビューアルバムを発売した際には収監されていたため音楽活動に参加できなかったという曰く付きのメンバーだが、ニューヨークでシングルマザーに育てられた過去や名声、音楽に対する愛を存分に語っているそう。

 

The Gunners, Rebecca Kauffman 

The Gunners: A Novel

The Gunners: A Novel

 

幼馴染のサリー・フォレストが自殺した。

高校卒業以来別々の街に暮らし会うことのなかった5人は、サリーの葬式のために故郷バッファローに集まる。

「ガンナーズ」というグループを結成し仲良く一緒に育った6人の子供たち。しかし、サリーだけは中学生になると突然グループの集まりに参加しなくなり、挨拶すらしなくなっていた。

なぜあの時、サリーは友達ではなくなってしまったのか?なぜサリーは自殺したのか?

それぞれの生活を通して少年少女時代を過ごしたバッファローの街が語られる。

www.tokyobookgirl.com

 

Laura & Emma, Kate Greathead 

Laura & Emma (English Edition)

Laura & Emma (English Edition)

 

Kate Greatheadのデビュー作。80年代&90年代のニューヨークを舞台にした作品。

ローラはマンハッタン、アッパーイーストサイドに暮らすお嬢様(といってもすでに30代前半)。1981年、ジェファソンという男性と出会い恋に落ち、子供を身ごもる。

生まれてきた女の子はエマと名付けられる。

エマもローラと同じく名門私立校に通い、夏休みは別荘で過ごすというアッパークラスの生活を送るのだが、成長するにつれて自身の父親についての疑問が沸き…。 

 

Census, Jesse Ball 

Census

Census

 

それほど長くは生きられないと知った父親は、国勢調査員(census taker)になることを決意する。

そうすればダウン症の息子とともに国中を旅することができるから。自分が死んだ後、息子はどうやって生きていけるだろう?何を伝えるべきだろう?どうやってさよならすればいいのだろう?

旅の過程で出会う人々とのふれあいを描いた、親子の物語。

 

ブックガールはこれ読みます

私が現在読んでいるのは、The Gunners。こちらはミステリー風で、バッファローの小さな町のうらびれた感じがよく表現されていて非常にいい。

あとはゼイディー・スミスのFeel Freeも読みたいと思っているところ。

読んだら本ブログにて感想をアップデートしようと思う。

 

2018年の"Best Nonfiction Books"

はこちらから。

www.esquire.com

それではみなさま、今日もhappy reading! 

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