トーキョーブックガール

海外文学や洋書レビューを中心に、好きなことをゆるゆると書いているブログです。

2018年のブッカー賞はアンナ・バーンズのMilkman

イギリスの10月16日に発表になった2018年のマン・ブッカー賞。受賞したのはアンナ・バーンズのMilkmanだった。 北アイルランド出身の作家がブッカー賞を受賞するのは初めてとのこと! ちなみに女性作家が受賞するのは2013年のエレノア・カットン以来5年ぶり…

El gallo de oro(黄金の軍鶏)/ フアン・ルルフォ

(黄金の軍鶏) フアン・ルルフォのEl Gallo de Oroを読んだ。 二冊の本を出版した後、フィクションの執筆はやめてしまったルルフォだが、その後は映画やテレビの脚本を手がけるようになる。本作はルルフォ作の映画用プロット(原案)で、映画化の際にはカル…

これ読みたいな 秋の新刊(海外文学)

芸術の秋、食欲の秋ももちろんだけど、やっぱり読書の秋ですね。皆様は何を読んでいるOR読む予定ですか? 秋の新刊について色々と見ていたら、どんどん読みたい新作が増えていってしまう……これ読みたいなと感じた本(主にフィクション)を簡単にまとめてみた…

『小川』 キム・チュイ

今年のギラー賞ロング・リストやノーベル文学賞代わりのスウェーデンの文学賞にも新作Viがノミネートされていたヴェトナム系カナダ人作家キム・チュイ。 The Scotiabank Giller Prize Presents its 2018 Longlist - Scotiabank Giller Prize 村上春樹さん、…

Warlight / マイケル・オンダーチェ

5月に発売された、オンダーチェの最新作。即購入し読み始めて、そうこうしている間にブッカー賞ロング・リストにノミネートされ、残念ながらショート・リストには入らず……読了まで長いことかかってしまったWarlight。 2018年のブッカー賞ロング・リスト - ト…

『美しさと哀しみと』 川端康成

このブログは「海外文学&洋書レビュー」と銘打って始めたので、日本文学のことは書くつもりはなかったのだけれど、本作は「ガーディアンの1000冊」にも選ばれた1冊なので特別に。 1000 novels everyone must read: the definitive list | Books | The Guard…

2018年のギラー賞ショート・リスト

10月1日にカナダ・ギラー賞のショート・リストが発表になっていたので、今日はこちらを。 アメリカとカナダの国境沿いをドライブしていると、発見がいろいろある。風景は全く変わらないのに、国をまたいだ途端にフランチャイズのレストランでもドリンクのサ…

Washington Black / Esi Edugyan(エシー・エドゥージャン)

(ワシントン・ブラック) 2018年ブッカー賞のショート・リストに残ったWashington Black。一言で言うと、「楽しい時間をありがとう!」と感謝したくなるような一冊だった。 あまりに面白すぎて、数ある積ん読を差し置いてあっというまに読んでしまった。仕…

『失われた時を求めて スワン家のほうへ』 マルセル・プルースト

[À la recherche du temps perdu] というわけで、今夏も読み返した『失われた時を求めて スワン家のほうへ』の感想を。ちょうどいいタイミングで、9月15日にBSで映画『スワンの恋』も放送されたのです。この話も後ほど。 スワンの恋 [DVD] 出版社/メーカー: …

『わたしたちが火の中で失くしたもの』マリアーナ・エンリケス

[Las cosas que perdimos en el fuego] 良作、英語訳も売れに売れていると評判を聞いていて、スペイン語で読もうか英語で読もうか迷っていたら、なんと本屋さんで日本語訳を発見した! どこに行っても海外文学のコーナーで平積みになっているから、注目され…

2018年のブッカー賞ショート・リスト

あっというまに9月20日。 今年のブッカー賞ショート・リストの発表の日がやってきました! 7月に発表されたロング・リストはこちらの通り。 www.tokyobookgirl.com 今年もFacebookのライブストリームで、ショート・リストへ進んだ本が発表に。 www.facebook.…

Milkman / アンナ・バーンズ

今年のブッカー賞ロングリストを見て、一番興味を持ったのがMilkman。 www.tokyobookgirl.com アイルランド人作家アンナ・バーンズによる3作目の長編小説である。なんだかすごく変わった味わいの小説だというのが、読み始めた時の感想。 ちなみに読み始め、…

Sabrina / ニック・ドルナソ

(サブリナ) ブッカー賞ロング・リスト入りして、「おっ!」と思ったのはこの作品。 グラフィックノベルがブッカー賞にノミネートされる日が来るなんて、誰が想像しただろうか。 Sabrina 作者: Nick Drnaso 出版社/メーカー: Drawn & Quarterly Pubns 発売…

The Water Cure / ソフィー・マッキントッシュ

2018年のブッカー賞ロング・リストにはディストピア小説が複数ノミネートされていて、興味を持ったのがこちら。 ジャンルでいうとフェミニスト・ディストピアで、『侍女の物語』やHot Milkのファンには特におすすめという触れ込みだった。 The Water Cure: L…